約束のネバーランドの小説版です。原作では無かった部分のお話という事で読んでみました。
一つ目のお話は「ユウゴとルーカス」の昔話。ルーカスがとっても面倒くさい男なのでイライラしました。ルーカスに嫉妬するユウゴのお話なのでユウゴがほぼウジウジしていてあまり好みではありませんでした。
このお話しを読むと「缶に入ったクッキー」を無性に食べたくなります。
二つ目のお話はナイジェルとジリアンの昔話。ナイジェルとジリアンが家族を殺された復讐をこっそり二人で実行するという話なのですが…いくらなんでもバカすぎると思いました。
鬼に勝つために皆で地道に戦力や武器を集めているのに二人で復讐なんて始めたら「人間がこそこそ何かをしようとしている」と言う事がバレて今までの努力が水のアワになってしまいます。このお話はナイジェルとジリアンの無謀さにイライラしただけでした。ナイジェルとジリアンはそんなにバカじゃないと思います。
三つ目の話はソンジュとムジカの昔話。ソンジュとムジカの出会いの話なのですが、これは原作で読みたかったかも。ムジカが入っていた牢屋に同じく鬼の姿を保てなくなっていた退化したソンジュとの出会いがメイン。
犬のような姿になっていたソンジュが「血の力」を持っていた鬼の肉を食べる事によって「血の力」を新たに手に入て退化していた犬の姿から鬼の姿に戻ることができます。
ソンジュは宗教上の理由で養殖の人間を食べない事を誓っていましたが、養殖の食用人間をたらふく食べていた「鬼の肉」を食べたソンジュは結局は養殖人間の肉を間接的に食べているのと同じでは?と思ってしまいました。
現代社会でも宗教上の理由で特定の獣の肉を食べない方がいますが、そういう方々は特定の獣のエキスもダメだったりするじゃないですか。
ソンジュも結局は「養殖人間」を食べたという事になりませんか?
ここら辺がモヤモヤしてしまって話に入れませんでした…
三つのお話の設定がけっこうガバガバなので読むとモヤモヤが残ってしまいました。
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約束のネバーランド 戦友たちのレコード
小説 七緒
発行者 北畠輝幸
編集 株式会社集英社インターナショナル
発行所 株式会社集英社
2020年10月7日第1刷発行
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