うつヌケはある程度地位のある方が読んだら参考になるかもしれない。
地位のある人がトラブルにあった→つらい目にあった→トラブル解消→うつヌケ!やったー!→そしてもとのハイレベルな生活へ…
…というパターンが延々と続くのでうんざりするし飽きました。田中圭一さんの絵がすきじゃなきゃ途中で読むの止めてます。
どういう人が出てくるかと言えば…
有名ゲームクリエーター・30代で漫画雑誌の編集者になれる実力の人・世界的ロックミュージシャン・ミリオンセラーの大ヒット本を出せる企画力のある人・元高校教師・アパレルメーカーの営業部長・のちの直木賞候補作家・超一流メーカー勤務の女性・脚本家…書いてイヤになってくるくらい実力ある人たちのうつ体験記なので一般人には少ししか参考にならないと思います。
読んで「わかるこの人の気持ち!」とかいう人は恵まれた人だと思います。
母子家庭・シングルマザー・恋人不在・独り身で、派遣社員かアルバイトか無職、もともと持病があって体も弱く家族の中も最悪で友達もいないような人が書いたうつの克服本を読みたいわけですよ。わかります?こういう微妙な気持ち。
実際には上に出てくるような酷い環境にいる人はメンタル強かったりするんですが。
世界のごみすて山とかで生きている人たちがうつで仕事できないとか聞かないし。
とまあ正直な感想を書いてしまいましたが田中圭一さんの絵は相変わらず素晴らしいです。
手塚治虫さんが好きなのもあるのですが全部のページがかわいい。
うつの目に見える表現がわかるのも漫画のいいところですね。
どちらかというと地位のある人向けにお勧めしたい一冊。
無職の人には勧められない。絶対傷つける。
うつヌケ
著者:田中圭一
発行:株式会社KADOKAWA
2017年1月19日初版発行
2017年2月25日4版発行
病名:うつ病