最先端のAIDS治療をおこなっているアメリカで描かれた絵本です。
表紙は子供らしい良い絵が並んでいて患者が描いた本とはわからないくらいです。
HIVとともに生きている子供たちが描いた絵や言葉を集めています。
子供ならではの正直な気持ちを書いているので病気の残酷さがわかります。
親や兄弟と同時に感染している子供もいていたたまれない…
ある子供の文章に
「新しいともだちがなかなかつくれないのは、たいせつな人がいなくなるのがいやだから。」
というのがあるのですが12歳の子供がこんなことを考えるなんて!
ドラッグによる母子感染の子供の文章も心に刺さりました。
6歳なのに「わたしも、てんごくでしあわせにくらすんだ。」
って書いているんですよ。6歳なのに辛すぎる人生。
母子感染が精神的に一番キツイ。
絵本なので子供向けだと思うのですが大人に読んで欲しい本です。
----------------------------------------------
ともだちになろうよ! HIVとともに生きるこどもたちの声
ローリー・S・ウイーナー/アップライル・ベスト/フィリップ・A・ピッツォ=編
小島希里=訳
根岸昌功=日本語版解説
発行所 偕成社
発行 2002年11月初版1刷