森永ヒ素ミルク事件を題材にした絵本です。
墨で大胆にかかれた絵が魅力的。
タイトルで驚きました。
障害を持つ人をこうもストレートに嫌いと言える本があったなんて。
1976年に初版が出てから復刻されてまだまだ読み継がれる超ロングセラー絵本。
作者が姫路出身なので加古川出身の私の話す言葉と近くて親近感がわきます。
兵庫の中でも特に言葉が悪いエリアですからね。
「あの子、けんかしても泣かされてばっかりやから、ピアノで勝つんやゆうて習いよんよ。」
と、おばちゃんがゆうた。
おばちゃんのゆうことよう、わからへんわ。
深いセリフですね。
確かに子供にはわからないかも。
自分の得意分野をつくって勝ちたい気持ちは大人になってからの方がわかります。
はせがわくんきらいやと何回も嫌い嫌いという割に目の離せない男の子。
嫌いといいつつ見守る子供らしい優しさがわかります。
この本でははせがわくんの性格は書かれていません。
読者の想像にまかせられているのですがきっと負けず嫌いでしょうね。
はせがわくんのその後の絵本が読みたいです。
はせがわくんきらいや
著者 長谷川集平
発行所 有限会社温羅書房
1993年10月30日復刻第1刷発行
1994年1月15日復刻第2刷発行