進行性筋萎縮症(クーゲルベルグベランダー病)の佐野雅一さんが描いたマンガと母の手記をまとめた本です。
雅一さんの本はマンガです。マンガは昔の本なので意味が分からないネタも多いですがクスクス笑える小ネタが多いです。
新聞の四コマのような古さがなかなか魅力的。
中学生にしてはかなり描ける人なのでは?
マンガ集の最初に書かれている文章だけでも感動できます。
「諸君も、道などで身障者に行き会うことがあるだろう。そんな時は、見るなとは言わないが、あまりジロジロ見ないでほしい。そうして困っている人があれば何気なく手助けして、野次馬の来ないうちにそっと行ってほしい。」
中学一年生にしてこんなしっかりした文章をかけるとは。
そして今でも通じるんですよねこの文章。困っている人があれば何気なく手助けって本当に大事だと思います。
母の手記はものすごい情報量です。
雅一さんが生まれてから亡くなるまでぎっしり思い出が詰め込まれています。お母さんの記憶力が凄い。
本文中に雅一さんの頭の良さが語られるのですが、お母様も相当頭が良い人です。
雅一さんは父・母・弟と四人家族でしたが皆に愛され友人、近所の人に愛され幸せな生活を送っていた様です。
幸いにも弟の修二さんは筋萎縮症は発症しなかった様子。
ハトのキイさんとのエピソードが微笑ましかったです。
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おかあさん、僕のからだ順調に悪くなっているネ 筋ジストロフィー症の少年のマンガ集と母親の手記
マンガ 佐野雅一
手記 佐野明子
出版社 株式会社リサーチ出版
1975年9月1日初版発行
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