アントンが主人公なのですが障害があるのはお姉さんのカート。
お姉さんは自転車と自動車の事故で足がマヒしてしまい車いす生活になっています。
この本では事故にあってしまったお姉さんの気持ちは全く書かれていません。
しっかりした声で話したり学校に行ったりしているので立ち直っているのはわかります。
アントンのバンド演奏にお姉さんが来てくれてハッピーエンド。
本当にあっさり話が終わります…
お姉さんが車いすになったことに対する問題とかもなくきょうだい児としてのトラブルもなく親子関係のこじれ等もなくさらっと終わってしまう。
最後の「保護者、先生、カウンセラーのみなさんへ」
というマジメなお堅い文章で家族が事故にあって障害をもってしまったことに対する対処法が書かれています。
絵本の巻末なので子供でも読めてしまうのですが、これ別冊とかにした方がいいんじゃないですかね?
人の心のネタバレを読んでしまうような気分になります。
絵本ですが巻末の「保護者、先生、カウンセラーのみなさんへ」は大人にぜひ読んで欲しい。
心をケアする絵本3 車いすのおねえちゃん 障害のあるきょうだいがいるとき
作 ステファン・ボーネン
絵 イナ・ハーレマンス
訳 野坂悦子
2007年12月14日第1刷発行