コラムニスト小田嶋隆さんの書いた本です。
アルコール依存症の人はあまり好きでは無いのですがアルコール依存症の人の気持ちを理解するために読みます。
タイトルに「元アル中」と入っているのがしっくりきません。
アルコール依存症は治ることがなく禁酒を一生続けていく状態なのでは…
「元アル中」というより「アル中だけど禁酒している患者」と言った方が良い様な気がしないでもない。
このタイトルだとアルコール依存症が完治しているような印象をうけます。
アルコール依存症の治療のことなどはあまり書かれていません。
いかにお酒を飲んできたか、について書かれていることがほとんどなので治療の参考にはならないかな。
ダラダラ無駄に時間を使ってお酒を飲み続ける自分ってすごいわー的な話が延々と続くので疲れました。
「アルコール依存の患者は九割がリバウンドして、また酒に戻ってくる。だけどあなたはお見かけしたところ、どうもインテリみたいだから、もしかしたらなんとかなるかもしれない」
と医者に言われたことによって自分の人生を自分で「立案」できる人と言う結果にいたっている感じですが、そうは思えませんでした。
アルコール依存症になっていない普通の人の方がよっぽど自分の人生を自分で「立案」していますけど…
そこかしこに普通の人を見下すような言葉が見られるのでなんとなく嫌な感じの本でした。
ヨシュアくんのエピソードは書いても良かったのかな?
断酒会やアルコール依存患者などの集会でのお話は絶対に外で話してはいけないと読んでいたのですが…
事件を掘りかえされたヨシュアくんですがネットで調べたらそれらしき事件はすぐでてきますね…
ヨシュア君の許可を得て書いているわけではないと思うのでアルコール依存の集まりでのお話はコラムニストによって外にばらまかれるという事がよくわかりました。
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上を向いてアルコール 「元アル中」コラムニストの告白
著者 小田嶋隆
装画・扉イラスト 木下晋也
2018年3月4日初版第1刷発行
発行所 ⁽株⁾ミシマ社
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