デュシャンヌ型筋ジストロフィーの島崎くんと担任の原先生との記録です。
原先生と島崎君のやり取りがベッタリしすぎ…?
1人の生徒にここまでこだわるのはあまり良くないのでは…
他の生徒がかわいそうになるくらい島崎君ばかり相手にしています。
受け持ち生徒は他にも微細脳障害のI君、情緒障害のM君、重度精神発達遅滞のHさんがいて四名の担任なのに出てくるお話は島崎君の事ばかり…
副担任の楠本先生もいるはずなのに空気状態で島崎君以外の人は眼中にない感じ。
あとがきに「本書には他の生徒たちにも登場してもらったが、彼との関わりにしぼった」という注意書きはあるんですが、せっかくの学校のお話なのに彼らの個性すらわからないのはもったいないなあと感じました。
島崎君のが作成した石のはり絵作品が写真で掲載されているのですがとても小さい。
切手を大きくしたくらいのサイズで白黒なので良くわかりません。
せっかく良い作品なのに残念。
このはり絵作品の写真は大きく掲載して欲しかった。
島崎君の学校生活は充実しています。
学校のイベントや修学旅行、生徒会、はり絵…などとても楽しそう。
友人の死ともきちんと向き合っていて凄いです。
最期は学校の卒業式について書かれています。
その後の島崎君はきっと「第二あゆみの里作業所」で頑張っているなと感じられるさわやかな終わり方でした。
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二十歳までに心満ちてよ 筋ジス症の子とともに
著者 原敏夫
発行所 株式会社講談社
1988年8月15日第一刷り発行
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