もともと絵の上手い方ですが、さらに絵が上手くなっていて驚きました。
「わが家の母はビョーキです3」というタイトルにした方が読者はわかりやすかったかも…。出版社が違うので無理か…。でも最後に「わが家の母はビョーキです」の本の紹介が出てくるので「3」にしても良かったのでは?
3ページ目から唐突にお母さまの統合失調症のお話がはじまるのでお母さまがかなり末期の統合失調症であることが分からないまま読むと統合失調症に対して「治らないんだ…」「自殺未遂しちゃうんだ…」と言うようなイメージがついてきそうです。
わが家の母はビョーキです→わが家の母はビョーキです2→てんやわんやのトーシツ・ライフと続き物のお話が多いので先に「わが家」シリーズをぜひ読んでからこの本を読むのが良いかもしれません。
お母様の自殺未遂は衝撃的でした。車いすに乗り片目を失い、全身ボロボロです。
ここまで酷い怪我だと飛び降りや車に飛び込むくらいしか想像できないのですが、どのような自殺未遂を図ったのかは書かれていません。
そのお母さまが自殺未遂の入院先で退院前日にお菓子をのどに詰まらせてあっさりお亡くなりになってしまいます…
この考えは良くないのかもしれませんが、ずっと死にたい死にたいと作品中で言っていたのでむしろ良かったのではと思ってしまいました。
ようやくゆっくり休めますね…
36ページでお母さまがお亡くなりになるのですが、53ページで普通にお母さまが登場してお話が進んでいるのでアララと思いました。
亡くなったエピソードは最後に持ってきた方が良かったかも。脳内が混乱します。
元お父様に金銭面で振り回されお母様にも統合失調症で振り回されていたユキさん…これからはタキさんと幸せに暮らして欲しいです。
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てんやわんやのトーシツ・ライフ
著者 中村ユキ
発行所 株式会社日本評論社
2019年7月31日第1版第1刷発行
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