闘病記しか読みたくない

闘病記しか読みたくない管理人「つばめ」のブログです。日本中の闘病記が読みたい。悪趣味だと言われようが闘病記や病気をテーマにした本から感じ取れる生への記録に感動している毎日。本の紹介はネタバレを含みます。道端のポスターの写真等を撮るのも好きです。すべての写真は自分で撮影しているものです。

この海を越えれば、わたしは

産まれてすぐに小舟で海に流され(捨てられ)た少女のクロウが自分のルーツを探す物語です。

クロウの顔には羽の形をしたあざがあり、これが両親探しのヒントになります。

(表紙にクロウの顔が書かれているのですが羽型のあざはわかりにくいのでもっとクッキリ描いてあっても良かったかも)

 

カテゴリーはハンセン病ですが、この本ではハンセン病患者は出てきません。

クロウの両親がハンセン病患者かもしれない…という疑いが近所の人にあるのでクロウはかなりツライ生活をしています。

ふれてもらえなかったり図書館や郵便局で差別をされたり…1952年が舞台のお話なのでハンセン病患者に辛い時代だったことがわかります。

 

見どころは登場人物がやたら着替える事でしょうか。

事あるごとにしょっちゅうお着替えするので作者にそういうフェチっぽい所があるのかもしれません。

ここで着替え必要?という場面でも着替えています。

 

クロウの育ての親のオッシュと世話焼きのミス・マギーも良いキャラしていました。

マウスという名前の猫も可愛かった。

 

あれだけ引っ張っておいた生き別れのお兄さんが見つからずに終わってしまった事、オッシュの本当の名前がわからなかった事、オッシュとミス・マギーの恋愛事情、など気になる事がそのままに終わってしまったのが残念です。

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この海を越えれば、わたしは

作者 ローレン・ウォーク

訳者 中井はるの 中井川玲子

発行者 浦城寿一

発行所 さ・え・ら書房

2019年10月第1刷発行

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