英米文学者の戸田慧さんが書いた「約束のネバーランド」考察本です。
約束のネバーランドは孤児院を抜け出した子供たちが努力をして自由を勝ち取るまでの漫画原作があります。
出水ぽすかさんの美しい絵がそのまま掲載されているので贅沢な雰囲気。
イギリス文学・文化とのつながりで「ピーター・パン」や「不思議の国のアリス」や「鏡の国のアリス」・「指輪物語」等、文化的な流れの紹介がわかりやすいです。
漫画は特に考察などをしないで読むのが好きなのですが、こういう風に考えながら読むのも楽しそう…と思いました。
私の苦手な宗教関連のお話しにはついていけませんでしたが宗教に関しては何も言えないのでサラッと読みました。
ジェンダー(男らしさや女らしさ)についても考察されているのが興味深かったです。
ジャンプ連載で女の子主人公はとても珍しいので考察しがいがありそう。
巻末には「約束のネバーランド」をより楽しむためのブックガイドもあります。
面白そうな本がかなり紹介されているので手に取ってみたいです。
約束のネバーランドはキレイにジャンプで連載がおわったので、この本は連載が終わった後に最後まで読んだ分を考察して出して欲しかったかも。
タイトルが少し堅苦しいのがもったいない…
----------
----------
著者 戸田慧
発行者 茨城政彦
発行所 株式会社集英社
2020年8月22日第1刷発行
----------
----------