男の子が、ゴリラと死んだママの話をして立ち直ろうと頑張る物語。
このゴリラは男の子の想像で作り上げた寡黙なゴリラです。
本当は男の子の相談にのるのはパパの役目なんですが、パパではなく想像のゴリラに相談しているというリアル。
いろいろツッコミどころが多い絵本ですが子供に「死」を伝えるにはゴリラは良いかもしれません。
ゴリラはインパクトがあります。
物語の最初で男の子が「ぼくのママ、しんだんだよ」とゴリラに語っています。
ゴリラは「そうだね しってるよ」と黙って男の子の話を聞きます。
その後は男の子がママの話をする→ゴリラはまじめに聞いてちょっとだけ良い事を一言いって…という流れが続きます。
元気のない男の子と口数の少ない寡黙なゴリラのダラダラした会話が続くので少しダレる部分はあるのですが、ママが死んでしまい、悲しみに包まれた男の子に元気を出せというのも酷な話なので仕方ありません。
最後は同じく妻を亡くしたパパが妻の面影を男の子に見ているという終わり方。
男の子がママ似で良かったですがパパ似だったらどうなっていたのやら…
ママの死亡理由が書かれていないので病死か自殺か他殺や事故死等、色々と想像してしまいます。
男の子もパパも落ち着き払っていたので病死の可能性が高そう。
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悲しみのゴリラ
文 ジャッキー・アズーア・クレイマー
絵 シンディ・ダービー
訳 落合恵子
発行人 落合恵子
発行 クレヨンハウス
発行日 2020年12月1日第1刷
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