1945年8月6日午前8時15分に落とされた原子爆弾の被害を描いた絵本です。
表紙の絵が怖いです。炎の中にいる女性、赤いお箸を持っている女の子、女性の後ろにいる男性…広島の当時の恐ろしさがヒシヒシと感じられます。
7歳のみいちゃんはお母さんお父さんと共に爆弾の被害をうけ、広島の街をさまよいます。
お母さんは負傷したお父さんを背負って歩いているので愛を感じました。
8月6日に原子爆弾の被害にあってから4日過ぎてからおかあさんとみいちゃんは目覚めます。
酷い目にあったら人間4日も目覚めないものなのですね…
印象的なのはみいちゃんに麦のおにぎりをくれたおばあさん。
本人もきっとお腹が空いていると思うのですが、亡くなる前にも自分では食べないでみいちゃんにおにぎりを渡しています。
その後、みいちゃんはいつまでたっても7歳のまま生きます。
体に7つの穴が開いていたお父さんは、その後髪の毛がぞっくり抜け、血をたくさん吐いて死んでしまいます。
原子爆弾によって幸せになった人は一人もいないことがわかります。
小さい頃に読むとトラウマになりそうな絵本ですが実際の出来事なので目を背けてはいけないと思いました。
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ひろしまのピカ 記録のえほん1
文・絵 丸木俊
発行者 小峰紀雄
発行所 株式会社小峰書店
1980年6月25日第1刷発行
2013年5月10日第112刷発行
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