闘病記しか読みたくない

闘病記しか読みたくない管理人「つばめ」のブログです。日本中の闘病記が読みたい。悪趣味だと言われようが闘病記や病気をテーマにした本から感じ取れる生への記録に感動している毎日。本の紹介はネタバレを含みます。道端のポスターの写真等を撮るのも好きです。すべての写真は自分で撮影しているものです。

小説 ブラック・ジャック

瀬名秀明さんの書いたブラック・ジャックの小説です。

現代にブラック・ジャックが生きていたらこういう物語があったかもしれない…と思いながら読めました。

 

第一話は「B・J vs.  AI」

タイトルでわかりますがAIモノです。「サージェリー・プロ」というAIに頼ろうとする医師とB・Jとのやり取りが面白いです。今までの医療ロボットモノと違うのはAIと人間との共存?が書かれている部分。

 

第二話は「命の贈り物」

ips細胞を使って難病を治療するお話です。

人口冬眠をした進行性骨化性線維異形成症(FOP)の患者をB・Jが手術で治す…のですが…これは手術で治せる問題なのでしょうか?

B・Jは骨化した部分だけを取り出していた様子。神業すぎ。

 

第三話は「ピノコ手術する」

B・Jの顔の皮膚をくれたタカシの友人「アカリ」からの手紙により中東の町へ出かけB・Jが仕事をするお話。

ピノコが犬の手術をすることになるのですが、トロ子がスマホで犬の傷をうつし、B・Jが海外から日本のピノコに指示を出す…という遠隔操作モノ。B・Jも手術しながらピノコに指示をだしており、さすがに頭の中が混乱するのでは?と思いました。

 

第四話は「女将と少年」

肝硬変の美智子と肝門部胆管がんの手塚医師の物語。B・Jは脇役ながら手塚の補佐で自分の仕事を黙々と進めています。

美智子は息子のサトシから生体肝移植をうけますが移植片対宿主病で美智子は亡くなってしまいます。

この話はあんまりだと思いました。息子のサトシは自分の臓器を母に移植したために母が亡くなってしまった事を一生後悔しながら生きていく事になります。

美智子が助かって手塚医師とサトシと仲良く暮らす未来が見たかった。

 

第五話は「三人目の幸福」

B・Jとキリコが横浜で出会います。

食道がんで苦しむ石橋渡郎という男性を巡ってキリコとBJは対立しています。

この石橋はB・Jが大怪我をした原因の不発弾関連の男で、B・Jは医師として復讐するか治療するか悩むのですが…そこは悩むところなのかな?と思いながら読んでいました。復讐一択じゃない?

それにしても手術の時間を与えるキリコの思いやり。実はB・Jが好きなのでは?私はキリコが大好きなので小説に出てきただけでも大満足。

吉井看護師が有能すぎたので吉井看護師単体のお話が読みたいです。

 

五話全体を通して原作を読んでいないとわからない部分やメタ情報が多いのでこういう部分を外したらもっとスッキリ読めたかも。

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小説 ブラック・ジャック

著者 瀬名秀明

発行者 小川雄一

発行所 株式会社誠文堂新光社

2019年7月26日発行

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