吃音の少年が淡々と自らを語る素晴らしい絵の絵本です。
目を覚ました瞬間から言葉の音だらけで、吃音の少年は戸惑います。
黙ってオートミールを食べ、学校へ行くも「あてられませんように」と縮こまる生活。
学校では毎朝一人ずつ世界でいちばんすてきな場所について話す事になっています。
どうしても口がうまく動かず、少年は話す事はできませんでした…
父は少年を川へ連れていき
「ほら、川の水を見てみろ。あれが、おまえの話し方だ」
と励まします。
川は泡だち波を打ち砕けています。
そんな川をみて、少年は学校で川の事を「すてきな場所」として話そうとします。
川の流れのように大胆に話そうとする少年の勇気が感じられました。
上手く話せたかどうかは結末に書かれていませんでしたが、少年が自ら話そうとする所が良いと思いました。これからの少年は吃音を持ちながらも立派に話す事ができるようになるよう感じられました。
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ぼくは川のように話す
文 ジョーダン・スコット
絵 シドニー・スミス
訳 原田勝
タイトル文字 荒井良二
発行人 今村正樹
2021年7月初版第1刷
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