デュシャンヌ型筋ジストロフィーの吉村和馬くん(小学五年生)が主人公。
タイトルは「ぼく、がんばったんだよ」というセリフが入っていますが京都に住んでいて本文でもセリフ部分は京都弁(関西弁?)なので「ぼく、がんばったんやで」と京都弁のタイトルが良かったかもしれません。
和馬くん家族は阪急電車の駅を一つ一つ歩き、74キロをこつこつ歩いていくという旅を始めます。
京都線の烏丸駅から神戸線の三宮までの距離なので相当な距離です。私は兵庫に住んでいた事があるのでこの距離がどれだけ長い距離かもわかります。
健康な私ですら歩こうとは思わない距離なのに和馬くんは違いました。
筋ジストロフィーという難病のなか、歩けるまでは自分の力で歩く…という凄い事をやってのけます。
病気の進行により途中からは車イスに乗ることになるのですがそれでも凄い。
「しんちゃん」の写真展の話題も出てきました。
菊池和子さんが筋ジストロフィーの慎大郎くんを撮影した写真集は私も読んでいたので写真展に行った吉村さん夫妻が羨ましい。
和馬くんのお母さまは偶然にも慎大郎くんのお母さまと会い、話をすることによって救われます。
良い出会いですね。
最後に和馬くんは「筋ジスはぼくのトロフィーです」と作文で書いています。
自分の病気と向かう和馬くんが眩しかった。
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ぼく、がんばったんだよ 筋ジストロフィーの少年の旅
作者 沢田俊子
発行者 政門一芳
発行所 株式会社汐文社
2005年12月初版第1刷発行
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