1945年8月9日の長崎に原爆が落ちた日に看護師として働いていた「かずさん」が語る戦争体験の話です。
表紙、中のイラスト、裏表紙の絵が素晴らしい。
かずさんは主人公みかのひいおばあちゃんで96歳。優しくて素敵なおばあさんです。昔の戦争の思い出を話している時に
「自分がこうして元気に年をとってきたことが、しんでしまった人たちに申し訳ない」と語っています。児童書で「サバイバーズ・ギルト」について書かれているのは珍しいので驚きました。
(サバイバーズ・ギルトは辛い目にあって生き残った人が持つ罪悪感)こういう感情は子供にはわかりにくいと思うのに丁寧に書かれていてとても良い。
高齢のかずさんはその後亡くなりますが、みかに語った体験はみかから家族に話され、伝えられていくと思われます。
「かずさんの手」を読んでいる時(2022年3月8日)にロシア(と言うよりプーチン)が馬鹿な事をしているので過去の戦争体験をロシア(と言うよりプーチン)に学んで欲しいと思いました。戦争だけは絶対反対です。
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かずさんの手
作者 佐和みずえ
画家 いわいちひろ
発行者 小峰広一郎
発行所 株式会社小峰書店
2021年7月21日第1刷発行
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