表紙はレントゲンを持っているブラック・ジャック。猫ちゃんのような手がとてもかわいいです。
第1話「赤ちゃんのバラード」
スケバンがコインロッカーに入れられたくる病の捨て子を見つけブラック・ジャックに助けを求めるお話。もしマギー(スケバン)が赤ちゃんを見つけなかったら…と思うとぞっとしました。
第2話「ネコと庄造と」
脳血腫に苦しむ庄造と洋子という名前の猫の物語。洋子が健気で可愛すぎます。手塚先生の描く猫って色っぽい。
第3話「宝島」
ブラック・ジャックをかわいがってくれた看護師の五條ミナの墓を宝島と勘違いした悪党がハブに咬まれてしまうお話。割と生々しいブラック・ジャックへのシオキ(拷問)シーンが見られるので性癖に刺さる人には刺さるかも。
第4話「病院ジャック」
病院を占拠され停電した中でブラック・ジャックが腸重積症患者の手術をするお話。ずーっと患者の体の中を暗記していたブラック・ジャックも凄いですが暗闇の手術中で手さぐりで器具を渡せたアシスタントも凄いですよね。ブラック・ジャックも停電になることが予想できていたなら、看護師さん達に使いやすい順番に器具をならべさせておくとか、器具の配置を暗記させておくとかすれば良かったんじゃないかな~とか思いました。
第5話「ピノコ西へいく」
くる病の息子を治療したものの、成果が見られないと訴えられたブラック・ジャックが高跳びする話。ブラック・ジャックの元に1人で向かうピノコがカワイイ。
第6話「あるスターの死」
老化、老いによりおばあちゃんになってしまったマリリン・スワンソンが自殺した女性の皮膚などを移植され、若返るお話。せっかく若返ったのに交通事故で死亡するので救いは無いのですが本人が幸せならそれでよかったのかも…でもおばあちゃんのマリリンも可愛いので若返らなくても仕事はできたのでは?と思ってしまったお話。
第7話「しめくくり」
膵体がんで死にかけている小説家の井中先生がブラック・ジャックの手術を受け少しだけ延命し、小説を書き上げるお話。小説の主人公の相模は酸欠症を防ぐためヒマラヤ頂上に住んで体をならし、悪者を酸欠症にして倒すというオチでした。最後の舞台のスタジアムは相当広いので空気を抜くのは時間がかかると思うので、悪者もさっさと相模を撃つなりなんなりしたらいいのにと思いました。
第8話「もらい水」
手瀬間胃腸病院で暮らすおばあさんがあちこち人の部屋を移動するお話。いろんな人にお泊りを拒否されボロ小屋に泊まるも地震で小屋が崩壊し大怪我をしてしまいます。ブラック・ジャックはおばあさんを引き渡しませんが、おばあさんからしたら実の息子に治療してもらった方が嬉しいんじゃないかなと思ってしまうオチです。
第9話「復しゅうこそわが命」
爆弾により視覚障害となった女性がブラック・ジャックを家族を殺した犯人と思い復讐の為にリハビリなどを頑張るお話。ブラック・ジャックは語学が堪能ですが、スペイン語も話せることがわかります。目が不自由となったラブロですがご近所のおじさんがものすごく良い人っぽいのでホッとしました。
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著者 手塚治虫
発行者 三木章
発行者 株式会社講談社
1982年2月20日第1刷発行
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