的野ようこさんのかいた自伝的本です。
巻頭には写真や的野さんのデザイン作品などが掲載されています。
的野さんは「治療法のない筋肉の難病と、進行性のためせいぜい十代までの短命」と告げられます。
巻末の作者紹介には「生後一年頃、進行性筋萎縮症を発症」と書かれていますが本文中に病名(進行性筋萎縮症 筋ジストロフィー)とはっきり出てくるのが遅く、病名は最初の方に書いた方が良いと思いました。
７８ページに「原因不明の難病」というご自身の病気の紹介があるのですが、ここでも病名は何故か伏せられて「難病」としか書かれておらず不思議に感じました。この病気語りの部分で筋ジストロフィーと紹介されていたらこの後ぐっと読みやすくなります。
普通の読者はネタバレ防止のために巻末をみてから最初から読むという事はあまりしませんから…
「筋ジストロフィー」と病名がはっきり出てくるのは１３６ページの「同じ筋ジスの人」という文章なので、ここまでは「どんな病気なんだろう」と思いながら読む人が多いと思います。
前半は主に家族の紹介、後半はご自身の文章と別れており、読み応えもあります。
学校などには通っていなかったものの、家族に愛されながら充実した毎日を送られている事がわかります。
パソコンを手に入れてからの的野さんはデザインをしたり文章をかいたり作品作りが楽しそうです。
表紙の笑っている顔のイラストが可愛いです。
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今日も元気です!! 生きる希望をあなたに!!
著者 的野ようこ
発行者 富樫庸
発行所 (株)リトル・ガリヴァー社
２００６年１１月２５日初版発行
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