デュシェンヌ型筋ジストロフィーの阿部恭嗣さんの本です。
かなり幅が広い本で講演、ブログ記事、物語作品、寄稿メッセージ、そしてお亡くなりになってしまった阿部さんへの皆さまからのメッセージ等がまとめられています。
内容がかなり濃いですがわかりやすく編集されているので読みやすいです。
筋ジストロフィーでありながら自立生活をしていたというとても心の強い方で、素敵な奥様とも出会えたことなども書かれています。
奥様の名前がサラッと変わっている(晃子さん→昭子さん)事が書かれていたのですが改名の理由が特に書かれていなかったので少し気になりました。
物語の「ひと夏の蛍」はリアリティのある物語なので面白かったです。
登場人物にそれぞれモデルがいるからか生き生きしていました。
この物語は短編だったのですが長編で読みたかったです。
第五章 仲間たちからのメッセージ が感動的でした。
阿部さんが皆さんから愛されていた事が良くわかります。
奥様からのメッセージももちろんあります。
本の端々にキリスト教のお話が出てくる所が無宗教の私には厳しかったですが編集に愛が感じられる本でした。
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七転び八起き寝たきりいのちの証し クチマウスで綴る筋ジス・自立生活20年
著者 阿部恭嗣
編者 竹之内裕文
発行所 株式会社新教出版社
2010年10月9日第1版第1刷発行
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