「ぼくはジョナサン…エイズなの」「ジョナサンのニッポン日記」の二冊の主人公のジョナサン・スウェインが結婚し、父親になったという事がまとめられている本です。
ジョナサンがディスレクシア(学習障害)だという事が今回の本で初めてわかりました。
中学入学時には小学校三年生ほどの読解力しかなかったというから驚きです。
ジョナサンが長生きしないだろうと周りは思っており、最適な学習計画を立てる人がいなかったので発見も遅れた様子。リアルすぎます。
そしてジョナサンは22歳のアンバーと知り合い愛を深めていくのですが、アンバーは二人の子持ちですでに結婚しているのにもかかわらずジョナサンに惹かれていきます。
しかも別居中の夫がいて離婚がまだ成立していないのにジョナサンと同棲しています。
道徳観的にどうしてもこの流れは好ましくない気がします。
もともと離婚していてジョナサンに惹かれるのは良いのですが。離婚成立前に違う男性と同棲をするのは良くないです。
日本人とアメリカ人の考え方の違いかな…いや、アメリカでも離婚前に他の男性と同棲は駄目でしょう。
しかしアンバーはエイズに対する偏見が無い素晴らしい人間なのは間違いありません。
ジョナサンの病気がうつることなく妊娠出産できて安心しました。
ジョナサンの母親シーラは薬物依存症に陥りました。
もともと母シーラは10代の頃からマリファナやダイエットピルを使用していましたが、20歳代になりバリウムを飲むようになり、その後コカインに走ってしまいます。
何千万円にものぼるジョナサンの輸血ミスによる賠償金を使い込んでしまったりとダメ母ぶりが書かれています。
頑張りすぎて疲れてしまったのでしょうね。
疲れたと言い薬物を利用することはダメですが。
ジョナサンとアンバー、生まれたばかりの息子ジェット・デイビス・スウェインがまた本になれば良いな。
-------
----------
-------
父親になったジョナサン
文 ロバート・サンチェス
写真 クリス・シュナイダー
訳 上田勢子
発行者 中川定
発行所 株式会社大月書店
2005年2月20日第1刷発行
-------
-------