主人公は心平。心平にはおじいちゃんがいて、おじいちゃんは毎朝新聞を読むときには第一に死亡欄を見て「わしは、まだ、生きとる」と自分が生きている事を実感するのが日課です。
ある朝、手違いでおじいちゃん本人の死亡記事が新聞に載ってしまいます。普通だったら訂正の一報をいれると思うのですが面白い事におじいちゃんは「いい機会だ、このまま、ゆうれいになる」と自分は死んだことにして生活するようになります。
心平には信夫という友達がいます。信夫は腹痛を起こした時に母のスケジュールを変えてしまい、その時に母が鉄道の脱線事故で死亡した事によって心に傷が出来ています。衝突事故なので死亡者が42人もいたという悲惨な事故です。
ゆうれいになったおじいちゃんが信夫に「母が亡くなったのは信夫くんのせいではない」と励ますことにより信夫は立ち直ります。
死亡欄を見て自分が生きている事を実感したり、手違いで死亡欄に載ってしまったらゆうれいとして生きる事を選んだり、個性的なおじいちゃんが面白い物語でした。
----------
----------
じっちゃんはゆうれいになった
著者 吉田道子
画家 渡辺則子
発行者 岩崎弘明
発行所 株式会社岩崎書店
1997年12月26日第1刷発行
----------
----------
----------