「おれ」とおれの兄「ルイス」の物語。
「おれ」と「ルイス」が最後に淡々と生活する様を丁寧にまとめてあります。
ルイスは緑内障と脳腫瘍(多形膠芽腫)です。脳にビリヤード球くらいの腫瘍が出来ており、もはや治療が難しいような状態です。
ルイスは元優等生で高学歴ですが人生をうまく生きていく事が出来ないタイプ。読んでいるとルイスはアスペルガー症候群か発達障害っぽいです。
ルイスは変なこだわりがあるので読んでいても「面倒くさい人」というイメージがつきまといます。きちんとルイスと向き合っている「おれ」は相当心が広いと思います。
ルイスは整理整頓が出来なかったり、物が捨てられなかったり、こわれたままの物をそのまま使ったり衛生観念がずれていたりしますが、ちょっとしたサポートがあったら輝いていたタイプの人間だと思いました。
女性関連や日常関連、友人との対話等で淡々と物語が進んでいくのですが、この兄弟は何となく苦手。ルイスは犬にスパナを投げつけるし「おれ」は猫に厳しく当たるし…外国人の考え方はわかりませんが動物に暴力をふるう人は好きになれない。(ルイスは女性にも暴力をふるっていましたが…)
大部分はフィクションとあるので一部は作者の事実という事があとがきで語られます。最後の日々をともに過ごせて良かったと書かれていて「ルイス」は「おれ」に愛されていたんだなと思いました。
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This is the Life
著者 アレックス・シアラー
訳者 金原瑞人 中村浩美
発行者 足立欣也
発行日 2014年3月22日
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