小さい時に洗濯機に落ちて脳に障害を持ってしまった西原海くんの写真集です。
文はお母さまの西原由美さん、写真は豆塚猛さんです。
海くんが家族に愛されていることはわかりますが、この本は人を選ぶ本です。
脳に障害があるので意思疎通はできずボーゼンとした海くんの写真が続きます。
これは…心がえぐられます。
どうしようもない無力感というか…本人はわかっていないんだろうな…というか…とにかく心がミシミシ言うような写真が多いです。
愛されていることは凄くわかる。わかるんですけど。
「海くんには意識・意思はあるのですか」と問う人がいる。
最後にお父様の敬治さんが書いています。
けっきょくぼやかして返事をしているので意思の有無はわからないまま…
こういう所がモヤモヤする原因なのかもしれません。
選挙も行っているのですが、これはいいのでしょうか…
お母様には海くんの意志がわかる、という事で投票しているのですが、うーん…代筆は仕方ないとして…海くんに選挙を理解できる能力があるのでしょうか…
モヤモヤは残ります…
本人に意思があるかどうかで全然違います。
いろんな意味で考えさせられる本でした。
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西原海 いのちのメッセージ
文 西原由美
写真 豆塚猛
発行所 全国障害者問題研究会出版部
2012年8月1日初版第1刷発行
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