札束を持ったブラックジャックが男前でとても素敵です。旧一万円札なので今の一万円札と色合いが違うところが時代を感じられて良いですね。今回もブラックジャックはいろいろな患者さんと出会っています。人間だけでなくライオンやミイラなども対応するブラックジャックはとても有能。
第1話「白いライオン」
白皮症の子ライオンがとてもかわいい…名前はルナルナですがどうしてもレオという名前がちらつきます。
第2話「ホスピタル」
骨肉腫(ユーイング肉腫)の青年が患者です。漫画ではエウイング肉腫と書かれていますが今はユーイング肉腫という事が多いみたいですね。Ewingと英語で書くのでエウイングと読んでもいいみたい。学歴フィルターが辛い。
第3話「絵が死んでいる」
核兵器実験のため放射線障害となったゴ・ギャンが絵を完成させるお話。これは昭和50年のお話ですがこの時代から核兵器の恐ろしさを丁寧に描いている手塚治虫がすごすぎ。脳軟化症の兆しがあらわれても筆をもったゴ・ギャンが報われて?よかった。
第4話「のろわれた手術」
ミイラの女性を治療するブラックジャックの度胸を認めたい。腹膜炎や複雑骨折を放置されていた患者さんが少しかわいそうでした。
第5話「B・J入院す」
交通事故で腕を骨折したブラックジャックが女医さんと出会うお話。お兄さんが良い意味でシスコン。
第6話「気が弱いシラノ」
病名不明で自宅療養をしているジュンちゃんとシラノのラブストーリー。別にシラノの顔は悪くないと思うのですが…
第7話「リンチ」
アル中(アルコール依存症)のスッポ先生がブラックジャックに子宮がん患者を診てほしいと頼むお話。閉鎖的な所って苦手なのでこの話はキツイ。
第8話「二人目がいた」
ブラックジャックの復讐相手ががん末期(肺・食道・その他がんがあちこちにできている)のうえ心臓発作で死んでしまうというブラックジャックにとっては煮え切らないお話。
第9話「悲鳴」
声帯ポリープの治療をしたレイを見守るブラックジャックのお話。レイにブラックジャックを紹介した男子学生さん「ぼくの知り合いの医者」と言っていたけどどういう経緯で知り合ったのか気になりました。
第10話「虚像」
麻薬中毒の恩師の治療に励むブラックジャックが献身的なお話。志摩先生は教師の資格を持っていないと白状していましたが私通っていた高校にも普通に無免許教師はいましたね…本人が「実は教師資格ないんだよね」と授業中に即効ばらしていたので意外と無免許の教師はいるのかもしれない。(教え方は上手な先生だったので別にほかの生徒も気にしていなかった)
今回も完成されたお話が多くて面白かった。
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著者 手塚治虫
発行者 三木章
発行所 株式会社講談社
1982年8月20日第1刷発行
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