表紙はビルを背景に遠くを見るブラック・ジャック。ブラック・ジャックは都会の街並みが似合います。
第1話「アナフィラキシー」
アナフィラキシーで手術ができないメイスン大佐の息子を治療するブラック・ジャックのお話。治っても息子は戦争に行きたくなくて自殺してしまいます。誰も幸せにならないバッドエンドが印象的です。
第2話「木の芽」
体から木の芽が生えてくる幹男と弟を心配する兄の茂の兄弟愛が美しいお話。サボテンが体から生えてくると考えただけで痛そう。
第3話「コルシカの兄弟」
双子のサーカスの看板スターを治療するブラック・ジャックのお話。少年は高所から落ちましたが内臓破裂や骨折だけで済んで良かったかも。
第4話「夜明けのできごと」
ノイローゼで高所から転落し、硬膜下出血と脳内出血を起こしたたかおと治療したブラック・ジャックのお話。たかおの両親がクズ。
第5話「きたるべきチャンス」
食道がんの綿引博士と心配する妹の十枝子の兄妹愛が美しい話。美男美女の兄妹って素晴らしい。
第6話「あつい夜」
戦争で一般人を殺したダグラスさんが恨みで射殺された自業自得なお話。睡眠薬を盛られたブラック・ジャックがみずから注射で目を覚ますシーンが印象的。
第7話「猫上家の人々」
整形手術で猫上家の主人になりすました男と実はすでに亡くなっていた本当の猫上氏の話。財産をねらった奥様が怖い。猫上氏は脳下垂体腺種で末端肥大症のため怖い見た目になってしまっていました。
第8話「台風一過」
15歳で子宮外妊娠し卵管破裂で手術をしたマニー白毛と台風で家を守ろうとするピノコの働きぶりが印象的なお話。ピノコのメンタルの強さに驚き。
第9話「B・Jそっくり」
家族を想い自殺をしたチヨコとチヨコの家族が立ち直るお話。85歳の植物人間の老婆が側頭動脈炎、エリテマトージス(エリテマトーデス?)強皮症、シエグレン症候群(シェーグレン症候群と最近は言うようです)で家族の疲労はピークです。奥様は栄養失調にもなっていて看護疲れの苦労がうかがえます。
第10話「オペの順番」
天然記念物の怪我をしたイリオモテヤマネコと赤ちゃんと代議士の旦那さんが一悶着ありましたが全員助かるお話。代議士のおじさんは腹膜播種が見つかりますがブラック・ジャックに手術されて治りそうな予感。
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著者 手塚治虫
発行者 山野勝
発行所 株式会社講談社
1996年5月16日第1刷発行
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