死刑囚の山口清人とその妻の久代さんの手紙をまとめてある本です。二人とも非常に頭が良いので読みやすいです。
しかしながら全体的に宗教臭がプンプンしていて無宗教の私には読むのが辛い本です。宗教は自由というのはもちろん頭にあるので否定は絶対にしませんが…
山口清人はお金持ちのT氏に借金を申し込もうとし断られ、逆上してT氏とその妻、そして無関係の女中までマキ割りでめった打ちにして殺害した男です。三人を殺害している男なので許されるべきではないと考えながら読んでいたので始終腹がたちっぱなしでした。無関係の人を三人をむごたらしく殺害しておきながらキリスト教にすがって魂だけでも救われようなんて図々しいにもほどがある…と思いながら最後まで読むことになります。殺された三人の気持ちを考えると山口清人は許されるべきではない男です。
最後の「清人の遺書」が見事なのでこれは何回も読んでしまいました。彼の久代さんに対する愛情は本物だったようです。
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愛と死のかたみ 処女妻と死刑囚の純愛記録
著者 山口清人 久代
カバー絵 荒川じんぺい
発行者 堀内末男
発行所 株式会社集英社
昭和51年10月10日初版発行
昭和52年4月20日3刷発行
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