渡り鳥として生まれたのに翼が小さくて飛べないリッレヴィンが主人公です。
リッレヴィンという名前は「小さな翼」という意味です。
これはきょうだい達がつけた名前です。
かなり酷いと思いませんか?
お母さん鳥も止めてあげたら良かったのに。
ちなみにきょうだいたちの名前は
「ストールフリーゲ(遠くまで飛ぶ)」
「スヴェーヴァホクト(高くまう)」
「ルフトリヴ(空でくらす)」
「ヴィンドゥフィアデル(風と羽)」
余りにもリッレヴィンの待遇が酷いのでかわいそうになりました。
その後リッレヴィンはあちこち回りながら自分の体と向き合い一つの場所で生きていくと決めます。
なんとか生きていくだけなら渡り鳥だって一つの場所で生きていける、と自分の生活を見直します。
翼は小さなままですが自分らしく生きる事を決めたリッレヴィンは凄いと思いました。
きょうだい仲は相変わらずの様ですが最後のページで飛ぼうとしているリッレヴィンを家族で見守っているみんなの表情が好意的なので救いがありました。
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飛べない渡り鳥リッレヴィン
作 マッツ・ヴァーンブロッド
絵 ペール・グスタフソン
訳 批谷玲子
発行者 政門一芳
発行所 汐文社
2010年2月20日初版第1刷発行
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