相河ラズさんの上咽頭がんの闘病記を明るくまとめてある一冊です。
2005年の12月のはじめ、47歳で首の後ろが腫れている事に気付いた相河さん、病院で診察をうけて大きな病院での検査をすすめられます。
そこであっさりとがんであることを告げられます。
不思議に思ったのは息子に自分ががんであることを伝えなかった事。
息子さんは学習障害がある…と書かれています。
読んでいる限りは学習障害ではなく別の障害かも?グレーゾーンだとは感じました。
がんと告げられた時には息子さんはかなり成長していたのではっきりがんであるという事を告げた方が後々ラクだったのでは…と思えてなりません。
相河さんも辛いとは思いましたがご子息が一番人生ハードモードかも。
父親ががん、母親が統合失調症で記憶も無くしている、自分は学習障害でアトピーでいじめられっ子…しかもいままでご子息の事は母親がなんでもかんでもやっていたのに急に放置されてしまう。辛すぎる人生だな。
奥様の教育方針はご子息にはあっていなかったようでむなしく感じました。
奥様はいわゆる完全主義、完璧主義でご子息のキケンなものを全部排除してしまうタイプ。
いわゆる子供のやる気や個性を殺してしまうタイプのお母さんです。
登下校にもお母さんが息子にベッタリくっついて歩くなんて同級生からみたらぞっとする光景だと思います。そりゃいじめられるよ…
よかれと思ってやっていることが全部裏目に出ている始末。
最後には統合失調症になり記憶を失うので奥様も悲惨。
相河さんの治療は関西と関東と移動しながら続いています。
あまり聞きなれない上咽頭がんの治療についても詳しく書かれているのですが奥様と息子さんの事が気になってあまり闘病の部分に集中できませんでした。
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余命半年から生きてます! 面白いほど不運な男の笑う闘病記
著者 相河ラズ
イラストレーション 豊村真理
発行者 見城徹
発行所 株式会社幻冬舎
2012年6月10日第1刷発行
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