イザベラとクローネが主人公となった小説版の約束のネバーランドです。
一つ目の話はイザベラの昔話。孤児院でレスリーと過ごした幸せな日々が書かれています。
レスリーがほぼ主役なのでレスリーが好きな人は読んでいて楽しいかも。レスリーは自分に自信の無いタイプなので読んでいてスッキリすると言うわけではないのですが、イザベラへの恋心等がきちんと書かれていてほのぼのしました。
原作では冷酷なママという立場のイザベラにもこういう時代があったんだな…と思いながら読めました。
二つ目の話はクローネの昔話。孤児院を出た後、飼育監(ママ)を目指そうと奮闘するクローネの物語です。
昔ハウスで一緒に過ごした姉のセシルと出会ったクローネがセシルに脱獄計画を持ち掛けられるというお話。
無くした刺繍をセシルが拾ってくれたあたりからセシルがよからぬ事を考えている事がすぐにわかってしまうのでオチがわかりながら読むお話ですが、最後に実はセシルがクローネを助ける為に奮闘していた…という事がわかります。
この設定は不要だったかも。セシルを恨んだはクローネは代々受け継がれてきた秘密の見取り図(本部の見取り図がわかる刺繍)を大母様(グランマ)に渡してしまうのですが、これだと今まで脱獄しようと頑張ってきた見習いシスターたちが報われない…せめてこの本部の見取り図が書かれた刺繍は別の見習いに引き継いで、そのほかの情報でセシルの悪を暴いて欲しかった…
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小説 七緒
原作 白井カイウ 井水ぽすか
発行者 鈴木晴彦
編集 株式会社集英社インターナショナル
発行所 株式会社集英社
2019年1月9日第1刷発行
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