筋ジストロフィーの春山満さんの奥様、春山由子さんが書いた本です。
表紙は満さんと由子さんが雪上で仲良く並んでいる白黒写真。
白黒写真にピンクの文字が良く目立ちます。
タイトルに「難病」と入っているので重苦しい内容ばかりと思いきや、サラッと明るく軽快な文章で語られるので悲壮感はほとんどありません。
全体的に由子さんからの満さんへの愛情が感じられて本当に愛し合っているご夫婦なんだという事がわかります。
苦労時代の事も書かれてはいるのですが暗くはありません。
「第三章 新婚生活は加速する病状と共に」の由子さんの言葉が心に残りました。
満さんの動作に手を貸すときは「これは一生、私がやることなんだ」と一回一回覚悟をもって手伝っています。
ここまでの覚悟も愛あればこそなのでしょうね。
満さんは遠位型筋ジストロフィーでかなり珍しいため医者が余計な診察などをしたがるため満さんは医者嫌いになってしまった事がリアルでした。
確かに好奇心だけで診察されたら腹が立ちます。
最後に満さんが無くなってからの事も書かれています。
「本当に充実した三十数年間を彼とともに生きることができたのだと、あらためて感じています」という文章にすべてが詰まっています。
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仲が良かったのは、難病のおかげ
著者 春山由子
発行者 鈴木哲
発行所 株式会社講談社
2015年5月15日第1刷発行
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