養護学校に通っている筋ジストロフィーの高校三年生、18歳の中野光章さんの詩集です。
表紙や本文に上手い絵が掲載されています。味わい深い絵が多いので他の作品も見たくなります。三歳頃から油絵に親しんだとあるので実力は相当だと思います。
病気の事、友人の事、恋の事、自分の事…など幅広い詩が読めるので一気読みが出来ます。
特に恋の詩は叶う事の無い恋心がひしひしと伝わってくる悲しい詩が多いです。
病気でもガンガン恋に向かっていく方も最近は多いのですが、中野さんの恋はどちらかと言うと控えめで相手に好きと言うことなく終わってしまう恋が多かったのでは…と思う詩が多かったです。
気になったのは家族の詩。家族関係があまり良くないような詩があるのですが、その後に家族関係が回復したのかどうか気になってしまいます。
詩を書くのはかなり頭も体力も使うと思うのですがどんどん書き続けて欲しいです。
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スタート 勇気をだして今すぐ一歩
著者 中野光章
発行者 花岡大詩
発行所 株式会社探究社
平成5年2月15日初版発行
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