斎藤紘二さんによる「筋肉疾患・筋ジストロフィー」をテーマにした詩集です。
最初の職場となった「国立療養所」で筋ジストロフィー症の患者たちと出会い、その患者のうちの一人が山田富也さんだったということで詩集が発行されたそうです。
本人は筋ジストロフィーではないとはいえ、患者の気持ちを代弁するかのような詩が多く読み応えがあります。
「質問」という詩が特に印象的でした
なぜ足が立たないのだ
なぜ手が上がらないのだ
なぜ体が痩せてゆくのだ…
と本人がまるで筋ジストロフィーであるかのようななまなましさがあります。
なにも知らずにこの詩集を読んだ人は斎藤さんが筋ジストロフィーと勘違いしてしまいそうなリアルな描写が多かったです。
----------
----------
直立歩行 斎藤紘二詩集
著者 斎藤紘二
発行者 小田久郎
発行所 株式会社思潮社
発行日 2006年5月31日
----------
----------