表紙は何かをじっと見つめているブラック・ジャック。背景の黒っぽい影が不穏な雰囲気…
第1話 肩書き
ブリリアント三世陛下の前で冠状動脈肺動脈起始症の手術をするブラック・ジャックと陛下が気に入ってしまったピノコのお話。陛下が良い人。
第2話 ふたりのピノコ
ベリリウム中毒症(公害病)で苦しむロミが気の毒…肺気腫を起こしてチアノーゼになったりとロミが可哀そうすぎます。
第3話 満月病
クッシング症(満月病)でぷっくりしてしまったクミがブラック・ジャックの治療によりすっきり美人になるお話。手塚治虫の絵がうますぎるのでコロコロのクミもかわいいと思ってしまいました。
第4話 オオカミ少女
狼咽(口蓋裂)のレーカが撃ち殺されるお話。ブラック・ジャックが手術をしなければレーカは死ななかったんだな…と思うとなんだか複雑。少しの間でも美しい顔を手に入れられたのでレーカ的には幸せだったのかも?
第5話 火と灰の中
火山に落ち火傷で足を切断された良平とひどい父親のお話。最後の最後で父と息子のわだかまりが溶けて良かった。
第6話 ペンをすてろ!
腎臓移植の失敗で尿毒症となり人工透析をしているケンと恋人の猪谷の物語。ブラック・ジャックの「もぎたての水もしたたる腎臓」という言い方がなんとなく好き。
第7話 すりかえ
全前置胎盤の母とレテラー・ジーベ病の息子ジュンのすりかえ物語。昔はすりかえが意外とあっさりできる環境だったんだとハラハラしました。
第8話 デベソの達
臍ヘルニア(嵌頓ヘルニア)の達が骨格標本に生まれ変わる話。達の先生がすごくいい人。
第9話 ふたりのジャン
シャム双生児のふたりのジャンがひとりのジャンになる話。脳だけで生きるのは嫌すぎる…
第10話 家出を拾った日
田代先生のために家出をした菊池が健気。薬品爆発で顔がふた目と見られない姿になった田代先生ですがブラック・ジャックが顔面整形で顔を整えます。菊池と父の距離も近づいて良かった。
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著者 手塚治虫
発行者 三木章
発行所 株式会社講談社
1983年1月20日第1刷発行
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