長い道の会を主宰する福祉活動家の森山一さんが病気の子供達や親とのやり取りをまとめた読み応えのある本です。
森山さんは五年間に身体障碍者のお友達や親から五百通を超える手紙を受け取っているという人脈のある方です。
「たとえぼくに明日はなくとも」の石川正一さん
「長い道」の甲山政弘さん
「星への手紙」の北原敏直さん
「二十歳もっと生きたい」の福島あき江さん(出版している本だと「嶋」という漢字です )
本を出されている人の名前も出てきます。
手紙がそのまま掲載されている部分もあるのですが、時代だからか手紙に書かれている住所もそのまま掲載されていて驚きました。昔は個人情報なんて考えられていなかったから仕方ないとはいえ本に複数人の住所がそのまま掲載されています。
筋ジストロフィーの方の詩も複数掲載されていて完成度も高いので読んでいて楽しいです。
特に印象に残ったのは西田千恵子さんの「障害がなければいい」という詩です。
「障害がなければいい 自分の障害にどんなにくるしんだことでしょう…」と正直な気持ちを詩にしています。
沢山の手紙のやり取りの重みを感じる本です。
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生と死のはざまで 車椅子の青春記録
著者 森山一
発行所 財団法人本地郷団 出版局 真世界社
昭和54年3月10日発行
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