闘病記しか読みたくない

闘病記しか読みたくない管理人「つばめ」のブログです。日本中の闘病記が読みたい。悪趣味だと言われようが闘病記や病気をテーマにした本から感じ取れる生への記録に感動している毎日。本の紹介はネタバレを含みます。道端のポスターの写真等を撮るのも好きです。すべての写真は自分で撮影しているものです。

妻が願った最期の「七日間」

小腸がんの容子さんとご主人英司さん二人で書かれた本。

 

2018年3月9日の朝日新聞朝刊に掲載された記事が大反響になって有名です。

 

はじめにこの全文を読んだときに失望しました。

世間がSNS等で盛り上がってるところに水をさすようで申し訳ないのですが大島みち子さんの「若きいのちの日記」のパクリじゃないですか…

 

1964年に出版された「若きいのちの日記」のみち子さんの日記にはこう書かれています。

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病院の外に、健康な日を三日下さい。

一日目、私は故郷に飛んで帰りましょう。そしておじいちゃんの肩をたたいて、それから母と台所に立ちましょう。おいしいサラダを作って、父にアツカンを一本つけて、妹達と楽しい食卓を囲みましょう。

二日目、私は貴方の所へ飛んで行きたい。貴方と遊びたいなんて言いません。おへやをお掃除してあげて、ワイシャツにアイロンをかけてあげて、おいしいお料理を作ってあげたいの。そのかわり、お別れの時、やさしくキスしてネ。

三日目、私は一人ぽっちで思い出と遊びます。そして静かに一日が過ぎたら、三日間の健康ありがとうと笑って永遠の眠りにつくでしょう。

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三日と七日の違いはありますが明らかにみち子さんの詩を意識していますね…

容子さんは「愛と死をみつめて」世代だと思うので影響はうけていると思われます。

 

しかしなあ…これを掲載してしまった朝日新聞…誰か一人くらい「愛と死をみつめて」や「若きいのちの日記」知らなかったの??

大大ベストセラーなのにスルーしてた?

若きいのちの日記は歌にもなっているので有名だと思うのですが…

朝日新聞の方で「これはどこかで読んだことがあるな」と掲載を控えたらもうすこし違った結果になっていたよね…

 

ネット上でも気が付いている人が結構いるので「愛と死ファン」はモヤモヤしているだろうな…

 

本の内容は夫婦愛が溢れていてとても良かったのに「7日間」の詩がひっかかってしまってなんとも後味が悪い読書感でした。

 

容子さんは出版されるとは思っていなかったので「あえて」好きだったみち子さんの詩を参考に書いたのかもしれませんが出版されてしまったからには盗作と言われても仕方ないよね…

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妻が願った最期の「七日間」

著者 宮本英司

2018年7月30日初版発行

2018年8月1日第2刷発行

発行所 株式会社サンマーク出版

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