3歳頃に筋ジストロフィーの症状が現れた石崎航さんの詩集です。
五行歌形式なので親しみやすい詩集です。
4ページにいきなり
「かつて僕は、自分で自分の命を絶とうと思ったことがある。」
と書かれていてうんざりしました。
私は個人的に自殺する人間、自殺しようとする人間、自殺した人間は嫌いなので4ページ目から少し遠い目でこの本を読むことになりました。
自殺しようとしたことがあるネタは人によっては不愉快に感じられると思うので本にまとめたり発表したりすることは相当な覚悟をもった方が良いと思います。
人によっては「かわいそうに…」という同情の目を向けてくれる人もいると思いますが…
病気と闘う人はいともかんたんに自殺話を出してくるので冷めてしまう。
震災時の五行歌はひしひしと悲惨さが伝わってきます。
仙台生まれという土地柄もあってかここだけ別人のような五行歌が読めます。
注釈一覧のはがきサイズの用紙が挟み込まれています。
これは本文に組み込んで欲しかったです。
つるつるしている紙なので落としてしまいそうですよ…
美しい写真は齋藤陽道さんが撮影。齋藤陽道さんは感音性難聴ですが見事な写真を撮影されています。
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岩崎航詩集 点滴ポール 生き抜くという旗印
著者 岩崎航
写真 齋藤陽道
発行人 村井光男
発行所 ナナロク社
2013年7月3日初版第1刷発行
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