肺カルチノイドでお亡くなりになった流通ジャーナリストの金子哲雄さんの書いたエンディングダイアリーです。
エンディングダイアリーとは書いてありますが、実際には自分がいかに頑張ってどんな仕事をしてどんな事をやってどれほど仕事を頑張ったかを書いているだけなので本人に関心がない方が読んだら「自慢じゃん」で終わってしまうと思いました。
治療方法や葬儀関連など、一般人には無理な事が多いです。
実際に本人をほとんど知らない私が読んだ感想としては「良い仕事が最後までできて良かったですね…」としか思えませんでした。
本人に関心がある人なら「そうか!!頑張っていたんだな!!」と感動できる内容なのでしょうけど…○○とどんな仕事をしていた、○○にこういう事を言われた、等は自慢もあるのでは…多分無意識な自慢。
姉二人と弟一人が早くに亡くなり身内が短命なのに本人も若くして亡くなるなんてご両親が気の毒です。
上の三人が早くに亡くなっているのに「これでもか」というくらいに仕事を詰め込んでいて「そりゃ死期も早まるよ」と思ってしまったのは仕方がないです。
一例としてある日々の仕事のスケジュールも書かれていましたが「これは…元気な人でも死ぬ…」と思うハードスケジュールでした。
一日16時間労働が当たり前で睡眠時間4時間を続けたらそりゃ体も回復しないはずです。
あとがきとして166ページから奥様の金子稚子さんの文がはじまります。
202ページまで続く長い長いあとがきなのですが、本文よりもずっと心に残る良いあとがきでした。いかに金子さんに対して向き合ったかという事実が愛情たっぷりにまとめられていて文章力の高さが感じられます。
最後には金子さんがご自身で書いた会葬礼状が掲載されています。
明るく爽やかなので心に残りました。
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僕の死に方 エンディングダイアリー500日
著者 金子哲雄
発行者 森万紀子
発行所 株式会社小学館
2012年11月27日初版第1刷発行
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