小学2年生の女の子、七海がかぎばあさんに手紙を書いた事から物語が始まります。
七海の住む場所は山あいの小さな村で、団地もマンションも無く、かぎっ子もいない…という恵まれた環境。それでも七海がかぎばあさんに会いたいと手紙を書く姿が可愛らしいです。
七海はタヌキのポンコと子どものポポとルルがお正月からいなくなってしまった事も心配しています。
七海の兄の慶太がかぎぼうやに会った出来事も語られます。ドラキュラの様な見た目で善人ではないであろうことが感じられます。かぎぼうやは慶太に向かって学校が嫌ならば登校拒否をすればいい等、甘い言葉を囁きます。めまいをおこした慶太はかぎぼうやからあやしい鍵をうけとってしまいます…
その後は七海と慶太の前にかぎばあさんがあらわれ、パエーヤを作ってくれます。ものすごく美味しそうなのでパエーヤを食べたくなります。
かぎばあさんはちゃんとポンコ達の事も気にかけてくれていました。新聞の切り抜きを出して、人懐こいタヌキが山寺に出る事を二人に伝えます。
ポンコの元夫のクロは交通事故にあい、車にはねられたため大怪我をして立てなくなり死亡してしまったのですが新しい夫を見つけてポンコもこれからはさみしくありません。
実際にはタヌキなどの野生動物にご飯をあげたりするのは人里に降りてきて畑を荒らしたりする原因になるので良くないとは思うのですがこの時代はあまり周知されていなかったので仕方ないか。
見どころはかぎばあさんの訳した「ドレミの歌」
現代だと考えられないような渋い訳なのでかえって新しい。
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かぎばあさんへのひみつの手紙
作 手島悠介
絵 岡本颯子
発行者 大川松利
発行所 岩崎書店
1987年8月10日第1刷発行
1992年5月20日第16刷発行
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