山田富也さんが書いた小説です。
小説がスタートした途端に幸司の生命の火は燃えつきます。
そして消えゆく命の中で幸司は走れるようになり、好きだった睦子に結婚を申し込みます。
最後の幸司の見た夢の世界が儚く美しい。
最初にクライマックスが来てしまったのでその後の小説は割と淡々と進んでいきます。
幸司は幼い時から施設に入院しながら過ごし、友人の死を身近に感じながら生活しています。
幸司が20歳になった時に水原睦子という保母の実習生があらわれます。
控えめな性格で優しく幸司は睦子を好きになります。
そこで睦子は救いになればと幸司に聖書を進めています。
宗教が苦手な私には苦手な展開でしたが頑張って読みました。
聖書を学ぶ事で睦子に会えるからということで幸司も聖書に関心を持っていきます。
実習の期間が終わると睦子は学校へ戻るのですが、最後には手紙も途絶えやりとりが無くなってしまいます。
その後、最初の幸司の命の尽きるシーンにもどり、コンクールに出品していた絵が佳作に入ったものの幸司は亡くなってしまっていた…と悲しく物語は終わります。
せめて睦子とのやり取りが途絶えなければ、コンクールの佳作に入るのが幸司が生きている間だったら、と思ってしまいました。
リアルな生々しい描写が多いので読んでいて辛くなる事も多かったです。
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さよならの日日 友情、恋、そして死…難病と闘った少年の青春
著者 山田富也
本文カット 村井明子
発行者 渡辺勤
発行所 エール出版社
昭和53年9月30日第1刷発行
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