エルフと言う名前のダチョウが主人公。
エルフはアフリカの言葉で「千」を意味する言葉で、一息で千メートルも走ったことがあるくらいの強い足を持っているダチョウです。
ある日エルフはみんなを守るためライオンと闘い、片足になってしまいます。
片足になってからのエルフはみんなに忘れられじっと目をつぶって呆然と暮らします。
その後は片足になりながらもクロヒョウからみんなを守って懸命に闘いますが、力尽きた(様に見える)エルフは木になってしまった…という寂しい終わり方をします。
これはまわりの動物たちもダメですね。恩知らずと言うか…酷い。助けてもらったりしていたのにエルフを忘れてしまう恩知らずぶりを発揮しています。
エルフもエルフで諦めずに片足でも歩く事を頑張り、何とか生活を立て直してみんなに「手助けしてほしい」ときちんと申し出て欲しかった。
この絵本は私は子供の頃に読んだのですが、当時エルフが片足になったとたんに生きることを諦める雰囲気になるのが納得いかなかったなあ。
大人になってから読むと「他者から忘れられてしまった」から生きる気力がなくなっていったのか?と深読みしてしまいました。
読み方によっては「木に生まれ変わる=ほぼ永遠の命」というポジティブな終わり方という考え方もできますね。
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かたあしだちょうのエルフ おはなし名作絵本9
絵と文 おのきがく
発行所 ポプラ社
1970年9月第1刷
1992年7月第76刷
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