植野中学2年で美術部の立花輝が主人公。目立つことが大嫌いなメガネ男子です。
新型コロナウイルスが流行り出した世界でマスクをみんなしているのが好都合と考えているいわゆる陰キャタイプの輝…ですが決してネクラというわけでは無く、自分の意見を意外とはっきり言えたり、美人な幼馴染がいたりと主人公属性はきちんと所持しています。
輝の中学校で新一年生に向けた美しい「黒板アート」が展示された事によって輝の「誰がこの黒板アート」を描いたのか、という好奇心が膨らみ描き手探しが始まります。
そんな中いじめのせいで植野中学にやってきた藤枝貴理と出会い仲良くなっていきます。中学生らしいボーイミーツガールで安心感があります。
その後はさまざまな行事が中止になっている代わりに「黒板アートコンクール」が開催され、クラスメートたちとも打ち解け、成長する輝の活躍が書かれます。
チョークを渡す時に輝の指が貴理の指先に触れます。密だ密だと人との接触を徹底的に避けていた輝が貴理に触れても「気にならなかった」と言う終わり方はコロナが流行っている世界ならではのハッピーエンドかもしれない。
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マスクと黒板
作者 濱野京子
装画 早川世詩男
発行者 鈴木章一
発行所 株式会社講談社
2022年4月19日第1刷発行
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