2001年9月11日のアメリカ同時多発テロの後に世界中に配信された詩「最後だとわかっていたなら」が本になりました。
この詩はノーマさんが水難事故で亡くなった息子サムエルにささげた詩です。
「最後だとわかっていたなら」は「9.11テロの時、救出作業の途中に亡くなった29歳の消防士が生前に書き残した詩」という風に広まったのですが実際の作者は「ノーマ コーネット マレック」さんです。
ノーマさんが離婚した際に、親権をノーマさんが持っていたのにもかかわらず、夫が二人の子供を連れ去ってしまいます。その夫と子供たちが一緒に生活している間に10歳だった長男のサムエルが不運にもおぼれ死んでしまいます。(子供を助けようとして自分も溺れてしまった)
ノーマさんは必死になって子供たちを探してはいた様ですが、二年見つけられなかった事が悲劇となりました。
訳者の佐川睦さんがこの詩を日本語に訳そうと作者に連絡を取ろうと試みますがすでにノーマさんはガンで亡くなられていました。どの部位のガンかは書かれていません。
訳者の佐川さんの姉も交通事故の後遺症で脳の細胞が徐々に機能しなくなる病名の無い難病という事が書かれています。交通事故の後遺症でだんだんと体が動かなくなるって…どんな病気なんでしょうか?
「おわりに」に姉の事がかなり詳しく書かれていますが姉の病名が気になりました。
詩の一つを一冊の本にしているだけなので詩を知っている人は別に改めて読む必要はないかな?と思いました。
確かに良い詩なんですがわざわざこの「詩」だけを本にするのは金儲けのために出された本なんだろうなとどうしても思ってしまいます。
内容に対して本の単価が高すぎます。(詩がひとつと訳者の「おわりに」という文章だけで千円+税)
「最後だとわかっていたなら」という詩をネットで見てものすごく気に入った人ならば購入するのも良いかもしれません。
私は詩は一ページにまとまった文章をざっと読みたい派なのでちまちま少しずつ読ませるページをめくるタイプの詩の形式が苦手なので読みにくかったです。
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最後だとわかっていたなら
著者 ノーマ コーネット マレック
訳者 佐川睦
発行者 鶴巻謙介
2007年7月7日初版発行
2011年11月30日第17刷発行
発行/発売 サンクチュアリ出版
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