主人公は小学生の山本剛。剛はさわやかな性格で友達思いなので誰からも好かれるタイプです。
剛の友人の土田新一(新ちゃん)は四肢性マヒで足が不自由です。浜なす学園という家から遠い学校で生活していたのですが新一が実家にもどって地元の小学校に通うことになってからの物語がメインです。
新一はもともと甘えた性格をしていたのですが浜なす学園で17歳の佐藤勝吾兄さん(年上なので兄さんと呼んでいるが血縁関係無し)の言葉などによってぐっと成長して立派な心を持つ子どもに変わっていました。
勝吾兄さんはデュシャンヌ型筋ジストロフィーで「死ぬ前の日までは、成長していきたい」と言う素晴らしい考えをもっており、新一だけでなく寮母さん、医者、看護師、売店のおばさんまで相談に行くくらいの聖人です。
新一は父を胃がんで亡くしたり、高学年からいじめられたりと苦労するのですが勝吾兄さんのおかげか一つづつ悩みをクリアにしてどんどん成長します。
最後には新一の書いた作文が文部大臣賞を取り、校内が大騒ぎになります。
剛と新一の熱い友情が瑞々しいので今後も二人の交流が続けば良いなと思いました。
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新ちゃんがないた!
著者 佐藤州男
画家 長谷川集平
発行所 文研出版
1986年6月20日第1刷
2007年5月15日第25刷
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