「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」はマルティン・ルターの「もし明日世界が終るとしても、私は今日もりんごの木を植えるでしょう」という言葉をもじって作者が患者さんに送っている言葉です。
りんごの木を植えるといっても日本人ではあまりピンと来ないので花に水をあげるたとえの方がわかりやすいので良いですね。
がん哲学外来でがん患者さんと対話する樋野さんは多数の人と合っているだけあって話題が豊富です。
余命告知、ヘレン・ケラー、お墓、3.11(東日本大震災)、安楽死…など飽きることなく読むことができます。
少し気になったのは樋野さんの面接での質問内容。「あなたのご両親、お父さんでもお母さんでも構いませんので、よい所を3分以内でお話ください」という質問ですが、これはあまりよくない質問な気がする…人によっては毒親だったり親が良い人では無い方も大勢います…
がん哲学外来という名前が少し硬いのでもう少し柔らかめの外来名だと良かったのかも。
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明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい
著者 樋野興夫
装画 坂内拓
発行人 見城徹
発行所 株式会社幻冬舎
2015年8月5日第1刷発行
2015年9月15日第4刷発行
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