闘病記しか読みたくない

闘病記しか読みたくない管理人「つばめ」のブログです。日本中の闘病記が読みたい。悪趣味だと言われようが闘病記や病気をテーマにした本から感じ取れる生への記録に感動している毎日。本の紹介はネタバレを含みます。道端のポスターの写真等を撮るのも好きです。すべての写真は自分で撮影しているものです。

もっと生きたい! 臓器移植でよみがえった命

臓器移植をうけた片岡亜美さんと田中美紗都さんが主人公。

 

1人目の主人公の片岡亜美さんはウィルムス腫瘍という子どもがかかるガンと闘っています。

亜美さんは腎臓が一つしかないハンデもあってどんどん腎臓の調子が悪くなっていきます。

亜美さんのお母さんが腎臓を提供することによって臓器移植が進んでいきます。

本の中にもありますが健康な人間から腎臓を切り取って患者に移植するのは私は良くないんじゃないかなと思っています。

「私が提供した腎臓は、二十年は持つだろうと言われている。二十年後だとしたら亜美は二十五歳。その時まで医療がもっと発達しているだろうし、日本の移植事情も変わっているかもしれないけど…」

というセリフがあるように移植した腎臓は一生使えるとは約束できない状態です。

そして腎臓は意外ともろいのでもしお母さんの腎臓が痛んでしまったら一つしかないので取り返しがつかなくなります…

まあ本人が選んだ道なので私がどうこう言える立場ではないのですが…

最終的には亜美さんが元気になったので良かったのです。

 

二人目の主人公は田中美紗都さん。左冠動脈右バルサルバ洞起始症という病気と闘っています。

かなり深刻な心臓の病気のため移植が必要な状態。

お母さんの由香さんはがんで死別しておりおねえさんの杏樹さんは知的障害をもっています。家族環境もかなりシビア。

 

美紗都ちゃんを救う会などの募金によってドイツで移植手術をうけます。

何年もドイツで移植を待つのは辛かったでしょうね…

手術は無事に終了してホッとしました。

免疫抑制剤を一生飲み続けなければいけなかったり、その副作用で高血圧や血液中の脂肪やコレステロールが増えたりすることもあるようですが彼女ならば頑張れそうです。

 

巻末に臓器移植をいっしょに考えてみましょうという興味深いお話があります。

心臓死と脳死植物状態の違いは?と聞かれてもはっきり答えられないけれどここで詳しく書いてくれているので勉強になりました。

ふりがなもついているので小学生でもすっきり読めるのではないでしょうか。

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もっと生きたい! 臓器移植でよみがえった命

著者 池田まき子

発行者 岩崎弘明

発行所 株式会社岩崎書店

2012年12月30日第1刷発行

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