8歳でドゥシャンヌ型筋ジストロフィーを発病した長谷川幸夫さんの詩集です。
詩集はあんまり読む気がしないのですが筋ジストロフィーの作者が書いたとなれば読むしかありません。
命・夢・道・風・空・心・愛に分けられた詩が新鮮です。
詩はほとんどフワっとした感じであまり現実味が無い感じがしました。
その中でも自分の事を書いているであろう詩は輝いています。
「これが事実」
という詩がとても心に響きました。
手は 動かない
足は 動かない
どこも まったく動かない
左 向けない
右も 向けない
いつも 人の手わずらわす
五体満足に 生まれながら
なにも 変わってないのに
納得できない 納得できない
だけど これが事実 すべて事実
…と筋ジストロフィーならではの苦しみがこの詩に表現されています。
最後の長谷川幸夫君の思い出のページは必要かなあ…
詩集なら詩集だけで勝負してほしい所。
病気と闘っている様な思い出が多いのでどうしても病気と闘う人が書いている詩というフィルターがかかってしまい厳しめ評価ができなくなってしまう…
思い出は詩集の中にはいれずに別の本にしても良かったのでは?
--------
--------
詩集 鳥のように風のように
著者 長谷川幸夫
題字 菅原文太
発行所 ダイヤモンド・プランニング・サービス
発売元 ダイヤモンド社
1996年7月18日初版発行
--------
--------