闘病記しか読みたくない

闘病記しか読みたくない管理人「つばめ」のブログです。日本中の闘病記が読みたい。悪趣味だと言われようが闘病記や病気をテーマにした本から感じ取れる生への記録に感動している毎日。本の紹介はネタバレを含みます。道端のポスターの写真等を撮るのも好きです。すべての写真は自分で撮影しているものです。

安楽死を遂げた日本人

宮下洋一さんが書いた安楽死に関する本です。

 

テレビ番組で小島ミナさんが安楽死を遂げた瞬間を見てこの本を読もうと思いました。

小島ミナさんは多系統萎縮症で治る見こみがありません。

番組ではかなり短縮されていた部分まできちんと本に書かれていました。

ミナさんのうまれた国や生い立ちなども書かれいます。

ミナさんの安楽死を見届けたお姉さんたちに宮下さんが会いに行くシーンが感動的。

 

吉田淳さんは大腸がんで病と闘いながらディグニタスとコンタクトを取っています。

吉田さんは本のイメージからしても頭のいい方だということがわかりました。

彼の最後は安楽死ではありませんでした…

 

写真家の幡野広志さんのお話もあります。幡野さんも本を出されているので多発性骨髄腫がいかに苦しい病気という事がわかるだけに辛いです。

作者の祖父の弟にあたる大叔父が幡野さんとおなじ多発性骨髄腫と闘っています。

 

森保峰子さん(仮名)は腎臓癌でかなり苦しい生活をしていました。

シングルマザーで二人の子供を育て二人とも大学に送り込んだものの二人とも中退してしまいます。

森保さんの人生は少ししか書かれていないのですが、今後の闘病のお話を読んでみたいと思いました。

 

作者の唾石症についても少しだけ書かれています。

 

安楽死を遂げた日本人」というタイトルの本なので出てくる日本人が安楽死を遂げたのかと思いきや実際にはミナさん一人だけでした。

ミナさんのカラー写真が掲載されています。

首元に愛犬トラピコの写真を置いて眠るように亡くなっているミナさんの写真が寂し気ながらも美しく感じました。

 

巻末の「世界の安楽死を巡る動き」の海外と日本の差がわかりやすいです。

私は安楽死は日本でもあった方が良いなと考えています。

自殺の多い日本人の救いになると思うのですが…

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安楽死を遂げた日本人

著者 宮下洋一

発行人 飯田昌宏

発行所 株式会社小学館

2019年6月10日初版第1刷発行

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