荒井里奈さんの書いた腺様嚢胞がんについて書かれた本です。
中日新聞生活面連載「舌はないけど」の2018年4月3日から2019年9月10日掲載記事に著者のブログ「舌はないけど猫舌ですがなにか?~舌下腺癌(腺様嚢胞癌)闘病とその後~」の内容をつけ加えてまとめられています。
新聞に掲載されていただけあって読みやすいしわかりやすい。
舌を失ったもののポジティブに生活し、食べたり仕事をしたりと充実している暮らしぶりが見て取れます。
ACC(腺様嚢胞がん)と診断されるまで、というACCサバイバーの実例集がためになります。
部位が違うものの、10代から70代まで14名の記録が書かれています。
かなりの人が何年も放置をしている事がわかり、ゆっくり進むタイプのがんという事もわかります。
ACCの体験記として4人のサバイバーの方のお話もあります。
いろいろな戦いがまとめられていて、それぞれの方の闘病記も読みたくなりました。
舌がなくてものどの奥で味が感じられることがわかり驚きました。
なんとなく舌がなくなれば味もわからなくなるものとばかり思っていました。
闘病記ではあるものの前向きな文章が多いので明るい気持ちで読めました。
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舌はないけど がんと生きる
著者 荒井里奈
イラスト 多喜田保子
発行者 勝見啓吾
発行所 中日新聞社
2019年11月4日初版第1刷発行
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