「さよならを待つふたりのために」は「きっと、星のせいじゃない」というタイトルで映画にもなっています。
映画のヘイゼルとオーガスタは予告で見るとたくましい感じ…がん患者っぽくはないです。映画も見たいですね。
主人公は16歳の女の子ヘイゼル。13歳で甲状腺がんになり、腫瘍が肺に転移したため酸素ボンベを日常的に使っています。
そしてヘイゼルが若者のがん患者のサポートグループでオーガスタスに出会う所から物語は始まります。
「がん患者のサポートグループで出会う」という事はオーガスタスもがん患者という事です。
オーガスタスは骨肉腫で片足を切断しています。片足でもありあまる魅力があり背も高くかっこよく性格も(変わってるかもしれませんが)良い男の子です。
二人はピーター・ヴァン・ホーテンという作家の書いた「至高の痛み」という本に惚れこみ、作者に会いに行くことになります。
「至高の痛み」はピーターの白血病の8歳の娘をモデルに書かれていた闘病記に近い本だと思われます。
「至高の痛み」は十代の少女アンナが主人公ですがアンナの闘病記でもあるためヘイゼルもオーガスタも相当入れ込んでいたのでしょう。
ピーターに会いにオランダに行き、ピーターにがっかりさせられた後にはアンネフランクの家に向かいます。
ここで二人はイチャイチャしまくります…
歴史的な悲惨な記憶のある場所でイチャイチャしまくるのはマナーとしてどうかな…と思うのですが外国人ならアンネフランクの家でキスしまくるのは平気なのでしょうね…感性が根本的に違う。慎みという言葉はこの二人にはありませんでした。
最後にオーガスタスがかなり悲惨な死に方をします。かっこよかったオーガスタスはいったい何処へ消えたのか?というくらい悲惨です。
好きな女の子の前で漏らすのはキツイ。
がんの転移もあるヘイゼルもおそらく長くは無い事も物語が終わりに近づくにつれてわかります。
ボーイミーツガールでありながら、男女二人ともがんという状況で前を向いて生きる様子が清々しい本でした。
※下に貼ってあるリンクは写真が表紙でしたが私の読んだ本はイラストの表紙でした。
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さよならを待つふたりのために
作者 ジョン・グリーン
訳者 金原瑞人 竹内茜
発行者 岡本厚
発行所 岩波書店
2013年7月25日第1刷発行
2013年9月25日第2刷発行
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